曾栄は、父が奸臣の厳嵩に陥れられたため、逃亡生活を送っていたが、厳嵩の一派である鄢茂卿に義子として迎えられ、厳嵩の孫娘である蘭貞と夫婦となった。結婚後、蘭貞は曾栄が自分に親しくしないのを見て、ひどく恨んでいたが、曾栄の身の上を突き止めるに及んで、大義を深く理解し、夫を救おうと尽力した。その後、蘭貞の母の誕生日に、曾栄は厳嵩の屋敷に祝いに訪れ、その機に乗じて機密の場所に侵入し、厳嵩の罪の証拠を見つけようとした。しかし、不運にも帰路を阻まれ、幸いにも侍女に厳嵩の一派である趙文華の娘、婉貞の書楼に案内され、ようやく安全を確保した。夜になり、蘭貞は曾栄の姿が見えず、不測の事態を恐れて、実家へ夫を求めに来たが、言葉が合わず、口論となった。婉貞は事の次第を知り、実情を告げ、曾栄を連れて面会させた。最後に蘭貞は趙文華に誓約書を書かせてようやく事態を収拾した。
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(曾栄は顔つきが毅然としており、その眼光は炯々としていた。彼はゆっくりと口を開き、その声には確固たる決意が宿っていた。) 曾栄:(朗々と)「私は曾栄、字は煥章。将軍の家柄に生まれ、本来ならば栄光に包まれるはずだった。しかし、奸賊が権力を握ったせいで、家は滅び、家族は命を落とした。 あの厳嵩という悪党は、嘘ばかり並べ立て、父を無実の罪で死に追いやったのだ。黄泉の国へと旅立たせたのだ。(彼は両の拳を固く握りしめ、憤慨の念が全身から溢れ出ていた。) 私は名を改め、故郷を離れた。ただ、いつの日か家名を再興し、仇を討つためだけに。(彼は天を仰ぎ、長々と叫んだ。その声には尽きることのない悲痛と決意が込められていた。) 「佞臣が権力を弄び君主の目を曇らせ、忠良な者が冤罪に苦しみ天地は寒し。我が長剣が雲霄を破り、奸邪を掃き清め、世に平和を取り戻すまで待て!」
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